不眠、肩こり、腰痛など複数の症状。(糟屋郡、30代、女性)


目次
経過報告
数年前にかなり強いストレス反応で心療内科も受診した経緯がある女性。フル勤務と子育てワンオペで,寝ても寝ても,朝の疲労感が取れない。頑張って子どもと運動するけど、体力がない。誤った運動方法で、さらに疲れやすい体を作っている事を知らずに過ごしていた。
知人の紹介でcoco caraを知り、Instagramからのご予約。筋力はあるけど、柔軟性は乏しく、呼吸は浅く、首,肩、ハムストリングスはカチコチで、可動域制限も出ていた。
初回は連続3回の施術で呼吸が楽に吸えるようになり、横隔膜を意識した自宅でできる運動指導を行った。また脊椎周りの脱力する運動方法をお伝えする。
肩周りと首周りの可動性は格段にあがり、力の抜き方がわかってきた、との感想をいただいた。
アテネ不眠尺度のスコアも11→2まで改善。
局所的な痛みの改善よりも、ストレス反応について理解してもらい、その方に合わせた自宅での運動をお伝えして不調の改善と、好循環のお手伝いをする。

ストレスについてまとめてみました👇
ストレスとは?
ストレス反応は、身体がストレッサー(物理的または心理的な脅威)に適応しようとする過程を指します。この反応は多層的で、神経系、内分泌系、免疫系の相互作用によって構成。
ストレス反応の生理学的基盤
1. 神経系の関与
- 交感神経系:ストレッサーに対する即時反応を引き起こす。視床下部が活性化され、交感神経系が刺激され、アドレナリンとノルアドレナリンが分泌される。これにより、心拍数の増加、血圧の上昇、呼吸速度の増加などが生じ、身体は「闘争か逃走」モードに入る。
- 副交感神経系:ストレッサーが除去された後、身体を安静状態に戻す。副交感神経系が活性化され、心拍数や呼吸が正常に戻る。
- 腸神経系:脳とは別に機能しており、蠕動運動をおこし消化と排泄を促す。
2. 内分泌系の関与
- 視床下部-下垂体-副腎軸(HPA軸):
- 視床下部がコルチコトロピン放出ホルモン(CRH)を分泌。
- CRHが下垂体前葉を刺激し、アドレノコルチコトロピン(ACTH)を分泌。
- ACTHが副腎皮質を刺激し、コルチゾールを分泌。
- コルチゾール:血糖値を上昇させ、エネルギー供給を確保し、免疫系を抑制する。これにより、長期間のストレスに対する適応が可能になるが、慢性的な高コルチゾール状態は健康に悪影響を与える。
3. 免疫系の関与
- ストレスは免疫機能に影響を与える。短期的なストレスは免疫機能を活性化するが、長期的なストレスは免疫抑制を引き起こし、感染症や炎症性疾患のリスクを増加させる。
ストレス反応の心理的影響
認知的側面
- ストレスは注意力、記憶、意思決定に影響を与える。高いストレスレベルは注意散漫や記憶障害を引き起こし、問題解決能力を低下させる。
情動的側面
- ストレスは感情的な反応を引き起こし、不安、抑うつ、イライラを誘発する。これらの感情は行動や社会的相互作用に影響を与える。
ストレス管理の専門的アプローチ
認知行動療法(CBT)
- 認知行動療法は、ストレスに対する認知と行動のパターンを変えることを目指す。ストレスフルな思考や信念を再構築し、適応的な行動を促進する。
バイオフィードバック
- バイオフィードバックは、生理的反応をリアルタイムでモニタリングし、ストレス管理技術(呼吸法、筋弛緩法など)を用いて反応を調整する訓練を行う。↑これが脳疲労ケア
薬物療法
- 特定の状況では、抗不安薬、抗うつ薬、β遮断薬などが用いられることがある。これらの薬剤は、ストレス反応の生理的および心理的症状を緩和するために使用される。
ライフスタイルの変更
- 適度な運動、バランスの取れた食事、十分な睡眠が推奨される。これにより、ストレスに対する身体の抵抗力が強化される。
まとめ
ストレス反応の理解と管理は、健康維持および生活の質の向上にとって極めて重要です。専門的なアプローチを活用することで、ストレスによる負の影響を効果的に軽減することが可能。